Premiere Proで動画を書き出す際に色みが変わってしまう、通称・QuickTimeガンマバグ
多くのクリエイターを長年悩ませ続けてきたこの問題。Adobeからも正式にこの問題を認識していることが発表され、対応策としてガンマ値を補正する書き出し用のLUT配布なども行われていましたが、24年4月現在、最新バージョンのPremiere Proでついにこの問題が解決されています!
Quicktimeガンマバグとは?
僕たちが普段よく使うChromeやSafari、QuickTime(macデフォルトのメディア再生プレイヤー)などのアプリと、Premiere Proとの間で、色の明暗表示の基準が違うことで、Premiere Proで書き出した動画を確認すると色みが淡く見えてしまう問題がありました
これを解決するために、Premiere Proから書き出す際には色補正用LUTというエフェクトをかけて書き出すという作業を行なっていたのですが、この問題がいつの間にか解決されていました(笑)
書き出し画像の比較
というわけで、実際に書き出した動画のキャプションと、Premiere Proのプログラムモニターのキャプション画像を並べて比べてみます
まずは、プログラムモニター(Premiere Pro上で見た色み)と、これまで使っていたガンマ補正LUTを使って書き出した動画の比較
少しわかりにくいかもしれませんが、左半分がプログラムモニター、右半分がLUT付きの画像です
拡大してみます
右半分が若干暗くなっているのがわかると思います。この暗さはいったん置いておいて、次にLUT無しで書き出した動画を見てみます
先ほどと違い全く色の違いがありません。こちらも拡大してみます
拡大してみても全く色に違いがありませんね
これは、LUT無しで書き出した動画の色みがPremiere Proの編集時に見ている色みと全く一緒になっているということなんです!
今回使ったLUTは、従来のPremiere Proで書き出した動画が「コントラスト低く」見える問題を解決するため、コントラストを上げる効果を持っていました。なので、LUT有りの動画ではコントラストが強くなってシャドウが強調され、「暗く」見えていたんです
要するに…
説明が長くなってしまいましたが、要するに今後はわざわざ色補正するLUTをダウンロードすることなくPremiere Proのデフォルトの書き出しプリセットを使って書き出せば、適正な色みになるということです!
長年悩まされ続けていた「色が変わる」問題でしたが、大きく周知されることなくひっそり修正されていたというのもAdobeっぽいですね(笑)
2024ではガンマ値を選択可能
さらに、Premiere Pro 2024では、ガンマ値の設定を選べるようになっていました!
Lumetriカラーパネル>設定タブ>プロジェクト>ビューアガンマ でガンマ値「2.4」「2.2」「1.96」から選べるようになっています!
2023では「設定」タブが見当たらず、1.96に設定変更されただけのようですが…